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掲載期間 [2016.6.30~7.28]

一代で築きあげた、薩摩黒豚の自然飼育法27年の努力が結実した養豚・日本初のJASオーガニック認証までの道のりとその先の夢とは?

鹿児島県鹿屋(かのや)市は、大隅半島のほぼ真ん中に位置する行政・経済・産業の中核となる都市でありながら、温暖な気候と豊かな自然を活かした農業・畜産が盛んな地域。そんな地の利を最大限に活かし、自然飼育の放牧で薩摩黒豚を年間400~500頭育てている三清屋さんを取材させていただきました。

養豚においては、日本初の「JASオーガニック」を認証されていると伺いました。JASオーガニックについて教えてください。

お話しするととっても長くなります(笑)。いろいろと規格項目があってご説明するのが難しいですが、餌・薬・飼育場など検査対象に細かな規定があって、その基準をクリアした場合、認定機関により認証されます。分かりやすく言うと、有機飼料を餌として、抗生物質、ホルモン剤、成長剤など使わず、自然環境の中でストレスなく育てた黒豚であるということ。認定には、飼料の場合は80%以上がオーガニックであれば、承認されます。まだ100%に至っていないので、毎年ある検査を目標に、さまざまな人の協力と交渉を通じて、100%オーガニックを実現させたいと思っています。

養豚をはじめたきっかけを教えてください。

平成元年、自分が45歳の時に、脱サラしてはじめました。自分の子ども含めアトピー性皮膚炎に悩む子どもが多いことを知ったことがきっかけです。豚は、健康にとても良いことと、鹿児島の特産品といったら黒豚だ!って。
安心・安全の黒豚をみなさんに食べてもらいたいという思いで始めたので、当初から徹底的に自然飼育にこだわっています。

三清屋さんの薩摩黒豚の特徴を教えてください。

黒豚と呼ばれるのは、「バークシャー種」。「六白(ろっぱく)」と呼ばれる白い部分がしっぽや顔などに6ヶ所あるのが特徴で、元々は中国から沖縄、沖縄から鹿児島に渡ってきたと言われています。三清屋の黒豚の飼育法の特徴としては、自然環境の中で飼育をすること。飲ませている水も天然水だったり、土地の利を活かして水はけの良いシラス(地質)を敷いていたりして、健康的に育て、ストレスがかからない環境を作っています。餌に使うのは、大豆、とうもろこし、大麦、小麦、ふすま、黒ゴマ、米ぬか、天然のくまささなどの有機飼料です。また、通常は6ヶ月程度で出荷しますが、うちは10ヶ月。この4ヶ月でだいぶん大きくなって、脂の乗ったおいしい黒豚になります。

養豚を行っている中で、大変なことを教えてください。

特に有機飼料の調達です。通常、飼料は配合された状態で販売されていますが、有機飼料は、そもそも手に入りにくい。そのため、自身で有機飼料を作り、人間にとっても良いものを中心に独自の配合を行っています。また、作物を作るための土や肥料も有機質にするため、循環型農業を行っています。

今後の夢を教えてください。

大隅地区を「有機の郷」にしたい。今はまだ理解をいただけていない部分もありますが、地域一体で有機に取り組んでいけたらと奮闘しています!!そして、今リアルタイムで動いているのが、オリンピックの選手村で使われる食材としての登録を目指しています。

博多FARMERS’MARKETのお客様へメッセージをお願いします。

博多FARMERS' MARKETの醍醐味はお客さんの声を直接聞けること。とても励みになっています。
ご来場の際は、自慢の無添加無薬品のお肉を是非食べてみてください。

川久保 篤 川久保 篤(かわくぼ あつし) 長崎県出身
博多ファーマーズマーケット編集部ディレクター。
博多ファーマーズマーケット立ち上げメンバー。
その他、全国でマルシェイベントを実施。
博多ファーマーズマーケット編集部

鹿児島空港からレンタカーで1時間。9時に「野方あらさの(道の駅)」で田中社長と待ち合わせ。周りには農園が広がっていて、遠くに桜島が見える自然豊かな場所でした。
弾丸取材だったので、すぐに牧場に向かいました。牧場に着いたらキンキンに冷えた湧水を飲ませてもらったのですが、これがおいしくておいしくて、3杯いただきました(笑)
自然放牧されている豚は、生えている草をおいしそうに食べていました。とても人懐っこく私たちに寄ってきたので、すぐに薩摩黒豚の特徴である「六白」が確認できました。
循環型農業に取り組まれているため、牧場の中ですべての工程を見ることができ、一通りお話しを伺った後、次は直売所へ。直売所から少し離れた場所に、加工場とBBQ会場があり、屠畜(とちく)以外は、すべて自前で行っているそうです。
あまりの弾丸取材だったのが心残りで、、、もっとゆっくりと隅々まで見たかったです。
そんな私たちに、お昼も食べる時間がなかったからと「特製弁当」を持たせていただきました。オール三清屋の豚丼弁当は、とても旨かった!
一代で牧場を築いた田中社長は、いつも笑顔で、目じりのシワが印象的。人を想う気持ちと、強い信念が日本初を生み出しました。そして、現在、年間500頭ほどの養豚を行っていますが、これ以上数を増やすと仕事が雑になるとの理由から、さらなる規模の拡大は考えていないとのこと。
フード・アクション・ニッポンアワード2015の大賞にも輝いた三清屋さん、今後入手困難になることは必至です。

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