ぐるなびHOME > 博多 FARMERS' MARKET
掲載期間 [2016.7.29〜8.30]

福岡県久留米市田主丸町の耳納連山(みのうれんざん)の麓で枝豆の生産に勤しむ星光ファームさんに訪問してきました。 横溝さんの家系は、代々続いた米農家。1996年、自身が43歳の時に脱サラし有機肥料100%の農法をスタート。横溝さんの代より、シンプルに、安心安全でおいしい野菜づくりをスローガンに、有機肥料の土つくりから食育までをも考える。

星光ファームさんといえば、枝豆が有名ですが、枝豆を始めた理由やその特徴を教えてください。

脱サラし農業に就いてすぐの頃、当時はまだ世に出始めの新品種であった「湯上り娘(枝豆の品種)」の種を知人から偶然頂いて、試しに植えてみたことからです。収穫したものを味見してみると、あまりの美味しさに感動してしまって。「慣行農法でこれだけうまいなら、有機で育てればもっと美味しくなるに違いない!」そう確信しました。
とにかく味が濃く、梅雨頃に紫色の小さい花が咲きますが、その花からもフワ~っと枝豆の香りがします。生で食べられるくらい甘くて、うちの犬も生で食べるよ(笑)。

有機肥料100%にこだわる農法の特徴やポイントはありますか?

「土」をトラクターで耕す時の感覚はふわふわ~っと、綿のようでゴロゴロしてないです。詳細は企業秘密で言えませんが(笑)鶏糞、牛糞、豚糞にある液肥や苦土石灰をボカシとして鋤き込んで使ったりと、だいたい2週間程度で土が肥えてきます。そうすると塩基バランスが完璧に近い状態になります。 企業秘密とは言いましたが、実は単純で「労力」がかかるだけなんです。
他県からも他の農家さんがよく視察にきますが、皆この農法が良いことはわかっていながらも、なかなか実践までは踏み切れないようです。昔から農家をやっている方は、それまでやってきた自分たちのやり方があって、簡単に移行するのが難しく、例えそれが化成肥料や農薬だったとしても、自分のやり方に誇りを持って取り組んでいます。その中から数件は、食べてどれも美味しいからって、有機肥料100%の農業を始めるところも増えてきました。 味の濃さだったり美味しさだったりっていうのは品種の違いももちろんありますが、やっぱり基本は土だと思います。

大変なこと

枝豆は、花が咲くころに大雨が降ると雨で花が落ちてしまうため大変です。あとは有機作物としての評価です。実はまだまだ「有機栽培の指標」みたいなものがなく、慣行農業の基準に合わせて評価することが基本となっています。

有機肥料100%とありますがJASは取得していないのですか?

認証は受けていません。有機JASを取得していないと「有機栽培」「有機農法」とは謳えないので、だから「有機肥料100%」が生まれました。こっちのほうがインパクトもあるし名目が珍しいでしょ?

お客さんからの声・意見にどんなものがありますか?

今の季節のメイン(夏季)は枝豆ですが、他にもイチジクやトマト、オクラ、ブロッコリー、ピーマン、ほうれん草、冬季はつぼみ菜だったり、年間を通すと15種類ほど栽培しています。その中でもイチジクは、星光ファームさんのところが一番だって言ってくれる方が多くて、とても嬉しい! 一度に何十キロも購入される方もいれば、県外からわざわざ買い求めにきてくださる方もいます。糖度20ぐらいあって、10月中旬にもなると皮に蜜が染みでてきます。イチジクの蜜、見たことありますか?来年からはイチジクの出荷もはじめようかな(笑) あとはやっぱり、「枝豆」!土砂降りの中、枝豆欲しさに来てくださる方もいます。枝豆なんて近所でもどこでも買えるのに、うちを選んでくれる。本当にありがたい事です。

今後の夢、展望はありますか?

この農法がもっと広まっていくことです。労力はすごくかかるし本当に大変だけど、野菜たちが美味しく育ってくれて、お客さんが選んでくれるから、自分の世代で道筋だけでもつくれたらと思っています。
あとは、枝豆やイチジクのファンが増えてきているので、求めている方に届けていきたい。年間のスケジュールも定着しつつあるので、枝豆に限って言えば、今年植えた46,000本の倍とまではいかないけど、来年は70,000本まで増やせるように計画中です(笑)

博多FARMERS’MARKETのお客様へメッセージをお願いします。

前回の出店では開催期間中毎日足を運んで来てくださったり、県外のご自宅への手土産用や、試食してオイシイ!と喜んでくださったりと、とにかく色々なお客さんとの出会い、ふれあいがありました。 そんなお客さんとの出会い、ふれあいに期待しながら、博多ファーマーズマーケットを楽しみたいです。

川久保 篤(かわくぼ あつし) 川久保 篤(かわくぼ あつし) 長崎県出身
博多ファーマーズマーケット編集部ディレクター。
博多FM立ち上げメンバー。
その他、全国でマルシェイベントを実施。
博多ファーマーズマーケット編集部

圃場近くの田主丸駅で横溝さんと待ち合わせ。耳納連山と田んぼの風景、空には大きな入道雲が遠くまで広がっていて、とても開放的な空間でした。
圃場兼直売所があり、早速茹でたての「湯上り娘」をいただきました。他のお客さんとの共用の試食とは知らず、、、
パクパクパクパクと。
枝豆畑は、壮大でひとつの畑に100本ほど植わっており、いくつも連なっていました。
収穫したての枝豆を持っていただき、撮影開始。壮大な枝豆畑で笑顔の横溝さん、そしてバックには大きな入道雲。自慢の枝豆畑でポーズを決めている横溝さんがとても小さく、そして大きく見えました。 枝豆の「根っこ」をよく見ると丸いつぶつぶがいっぱいあり、これは「根粒菌」といって、おいしい枝豆には必ずついているそうなので、収穫する機会があれば確認してみてください。
有機肥料100%を掲げる星光ファーム。自身の農法が世の中に広がっていくことを望んでいます。 博多ファーマーズマーケットを中心に、このような生産者の思いをひとりでも多くの人に伝える(=伝わる)ことが、我々の大きな使命だと改めて、思う一日でした。

Copyright© Gurunavi, Inc. All rights reserved.