お米メニューアイデアグランプリについて
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飲食店従事者や調理師学校の生徒さんなど、「食」にかかわる方々を対象にこれまでにないようなアイデアや、新しいトレンドを生み出せるような「お米を使ったメニューアイデア」を募集するグランプリ企画です。

入賞 各作品10万円 4作品
特別審査員賞 お米1年分 1作品
ノミネート 各作品5千円相当のギフトカード 20作品

※特別審査員賞の作品は、ノミネート賞も兼ねており、
合計受賞作品数は24作品となります。

審査員のご紹介

「料理王国」
元発行人

中沢 美佐子氏

月刊「食品 新製品トレンド」
編集長

武藤 麻実子氏

山下食糧株式会社
代表取締役

山下 治男氏

松村 沙友理氏

特別審査員

松村 沙友理氏

アイディアイラスト 審査基準 審査基準
トレンド性
新規性 / 将来性
実現可能性
入賞
マシュマロのような、おモチのような不思議な食感! お米で作ったカラフルギモーヴ 東海調理製菓専門学校 小池恵
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マシュマロのような、
おモチのような不思議な食感!
お米で作ったカラフルギモーヴ

メニューの説明

作り方(4人分程度)1.ゼラチンを水でふやかしておく 2.小鍋に米粉、グラニュー糖、水を入れ、かき混ぜながら弱火で加熱する 3.生地の縁がふつふつとして、とろみがついてきたら(80℃くらい)、ふやかしておいたゼラチンを入れ、溶かす 4.米粉の生地を100gずつ分け、それぞれにパウダーで味をつける 5.生地の粗熱が取れたら、ひとつずつ水で冷やしながらハンドミキサーで泡立てる 6.もったりとしてきたら型に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める 7.固まった生地を一口大に切り、コーンスターチをまぶして完成。

最もこだわっているポイント

ゼラチンだけのマシュマロやギモーヴと異なり、米粉を使用しているため腹持ちもよく、小腹が空いた時やあと少しお腹を満たしたい時などにも気軽に食べられるようにしました。定番のフルーツ系のテイストだけでなく、人参やほうれん草のパウダーを入れ、野菜が苦手なお子さんも美味しく楽しく食べられるようにしました。

米の活用・調理ポイント

ギモーヴの特徴のフワッとした食感を生かしながら、米粉のモチモチ感を加えて、マシュマロのようなわらび餅のような食感が楽しめるスイーツにしました。

意識したトレンド

グルテンフリー幼児おやつ、インスタ映え、ワインペアリング

この度は、すばらしい賞に選出していただき、ありがとうございました。お米で作ったカラフルギモーヴは息子のおやつ作りの中から生まれました。上新粉を使っているため歯切れがよく、「フワモチ」とした楽しい食感は、小さなお子様のおやつにピッタリかなと思います。また味付け次第で多くの方に食べていただける一口スイーツにもなります。これからもお米の可能性を考えながら、レシピ作りを楽しみたいと思います。

選定理由

中沢 美佐子氏

フルーツだけでなく、野菜のパウダーも使いカラフルで映えも楽しく、米粉の効果でもちもちプルプルな面白い食感に魅力を感じました。グミが定着したように、新しいおやつとして期待しています。

武藤 麻実子氏

ありそうでなかった“お米スイーツ”なのではないでしょうか。制作工程はとても簡単でありながら、新しさを非常に感じました。いつものギモーヴとの食感の違いを是非試してみたい!と思わせるものがありました。彩りも美しく、色々な果物ばかりでなく、野菜のフレーバーも楽しめるのもいいですね。年齢や性別を問わず楽しめそうです。

山下 治男氏

グルテンフリーの実現と、メニューバリエーションの広がりが期待できる、スイーツの範疇に留まらないアイデアに商品の具現化を感じております。他の菓子とは類似するようでしていない食感の分野で、マシュマロのように軽すぎず、ういろうのような重たさはなく、良い部分をハイブリットさせた熱意に敬服いたしました。

入賞
タイ風ライスたこ焼き 梅花女子大学 森涼葉
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タイ風ライスたこ焼き

メニューの説明

タイの料理のカオマンガイを意識しました。①鍋に水、調味料、鶏を入れて火にかけて旨味を出す。②炊飯器にお米、米と同じ量の①のだし汁と鶏肉をいれて炊きます。③ボウルに米粉、①のダシ、卵を混ぜてアパレイユを作ります。④米が炊き上がったら鶏肉は1口大に切る。お米と③のアパレイユと塩、パクチーの葉のアッシェをいれる。⑤たこ焼き器でたこ焼きのように焼く。具材は先程カットした鶏肉です。⑥焼けたらお皿に出してカオマンガイのタレをかけてパクチーを添えて完成です。

最もこだわっているポイント

タイなどのアジア圏に旅行に行った際に米料理が多かったのが印象的だったのですが、食べてみると味が濃い、馴染みの無い味、米が固すぎる、などと日本人が美味しい!と言えるような味やテクスチャーでは無かったのでそれを工夫して味はタイの味を残しつつ食べやすいように作りました。また私の出身が大阪なので大阪のソウルフードとも言えるたこ焼きにしてみました。カオマンガイのソースをたこ焼きソースのようにかけて見た目もたこ焼きに近づけました。最初はたこ焼き粉を使って試作しましたがあまりにもたこ焼き粉の味が強すぎたので粉も米粉に変え鶏と米の風味を残せるように意識しました。

米の活用・調理ポイント

鶏のダシで炊きあげました。炊く時に鶏もも肉も入れることによって鶏の風味が移った美味しいお米になりました。アパレイユにも米粉を使っています。

意識したトレンド

アジア料理(チメク、韓国おでん、腸粉、フォーなど)、インバウンド再開(日本酒カクテル、和食、おばんざいなど)

このような素晴らしい賞をいただけたことを大変嬉しく思います。お米のコンテストと聞いたときに以前タイで食べたカオマンガイを思い出し、私の地元である大阪の名物たこやきと掛け合わせてみました。米粉を使うことでもちっと感を出したカオマンガイ風たこ焼きにピリッと甘辛ソースをつけて、パクチーなどが苦手な方にも美味しく食べていただけるようになっています。

選定理由

中沢 美佐子氏

たこ焼きの元祖の具はタコではなく、こんにゃくや牛すじが入ったものだったそうです。中身を色々な文化圏の人に合わせた具にして、米と米粉の生地でたこ焼き型に成形することで、メニューの広がりと新しいたこ焼き文化がイメージできます。

武藤 麻実子氏

タイと大阪のおいしいモノが融合している印象です。タコ焼きはいろいろ融通が利く調理法でもある中で、若年層にも好まれるカオマンガイを一口焼きにしているのは、目新しさ満載のファストフードとしても価値ありでしょう。パクチーが苦手な受賞者様が、あえて入れてでもおいしく食べられるように工夫した点にも興味を持ちました。

山下 治男氏

馴染みやすいたこ焼きスタイルに着眼されたことが素晴らしく、消費者認知が優れています。ご自身の経験からタイ料理のエッセンスを入れて、本場のタイ米だと硬く感じる物を、国産米で食べやすいテクスチャーにしたことが素晴らしいです。日本のお米ならではの多国籍性のあるフィンガーフード、ピンチョスの誕生と感銘を受けております。

入賞
岡山のブランド米 里海米を使用したカンノーロ フードコーディネーター 岡本真悠子
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岡山のブランド米
里海米を使用したカンノーロ

メニューの説明

①卵黄とグラニュー糖を混ぜ合わせ、太白胡麻油を加えて混ぜる。②さらに、白ワインを少しずつ入れだまを崩すように混ぜていく。③米粉をふるいながらいれ、生地を作る。④冷めたごはんを潰して生地の中に混ぜ合わせる。⑤ラップで包み、2時間冷蔵庫で寝かせる。⑥リコッタチーズとグラニュー糖を混ぜ合わせクリームを作る。⑦打ち粉をふり、アルミの筒の周りに寝かした生地を巻き付ける。⑧160~180℃の油でゆっくり回しながら揚げる。⑨冷めたら筒から外し、中にクリームを入れ、入口にトッピングをする。⑩最後に粉砂糖を振って完成。

最もこだわっているポイント

今回使用した里海米は、私が高校の頃まで育った岡山のブランド米です。里海米は、瀬戸内海で育った牡蠣の殻を肥料にして、作られています。里海米には、殻に含まれるカルシウムや良質なタンパク質を豊富に含み、冷めてもおいしいのが特徴です。不要になった殻を米に再生させることで環境にも優しく、栄養価の高いお米を食べることができるので、里海米は自然にも体にも優しいお米です。今、世の中ではSDGsが注目されています。私も普段、調理の中で、野菜の捨ててしまう皮や根などの部位も使ったり、使い終わった野菜を再生するリボベジを行ったりして、エコなクッキングを心がけています。今回お米の商品開発を通して、環境に配慮した食材を積極的に使用していくことが、気軽で地球に優しいクッキングに繋がるのだと感じました。

米の活用・調理ポイント

冷めても美味しいお米を使用することで、余ったごはんで美味しいお菓子に大変身させられます。米粉と白米を使用しているので、小麦粉アレルギーの方でも食べることができます。オーブンを使わずに作ることができ、時間がかからないです。

意識したトレンド

代替食品(オーツミルク、大豆ミート、代替卵、アーモンドミルクなど)、イタリア料理、アレルギー代替お菓子

カンノーロはイタリア発祥のお菓子です。かつては謝肉祭で、豊作を祝うシンボルとして食べられていたそうです。お米で作られたカンノーロを食べることが、お米や農家の方々への感謝を思い出すきっかけになればと思い、考案しました。また、若い世代のトレンドスイーツでもあるカンノーロにお米を組み合わせたことで、若い世代にお米の可能性を感じていただき、日本のお米をもっともっと広げられたらいいなと思います。

選定理由

中沢 美佐子氏

環境にやさしい岡山のブランド米「里海米」を使い、若い世代に自然にも体にも優しい米をお菓子に変身させたメニュー。メニュー考案に至った提案者のバックボーン、若い人が農業と食べる人の架け橋になるという想いに期待しています。

武藤 麻実子氏

シチリア伝統菓子・カンノーロやコロネ、巻きパイ的なスイーツが巷で地味に流行っていることから、着目点はよいと思います。生地に米粉以外、ご飯も混ぜ込んでいる点には驚きました。粒食感がどう生かされているのか気になります。牡蠣殻を肥料に育った岡山「里海米」の栄養豊富な特徴と、それを無駄にしたくないという思いの伝わるメニューでした。

山下 治男氏

環境に配慮した栽培方法のブランド米「岡山の里海米」に着眼し、原材料に米粉だけでなく、粒感のしっかりしたお米・白ご飯が使用されています。お米の粒をきりたんぽのように潰し、里海米ならではのエッジを効かせカンノーロに仕上げたことは、大変技ありで何とも憎いことをされるなと、感慨深いです。里海米の素晴らしさを広められる逸品ですね。

入賞
柚子風味のお米のプリン、薄茶糖(お抹茶)のアフォガート、サクサクお米のクッキー添え レプラコーン。 村井哲也
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柚子風味のお米のプリン、
薄茶糖(お抹茶)のアフォガート、
サクサクお米のクッキー添え

メニューの説明

"A. Rice Pudding 湘南タゲリ米(地域産業資源認定の自然農法で作った茅ヶ崎のお米)
タゲリ米 100g220g茹で上がり ミネラルウォーター 1000g 豆乳 600ml テンサイ糖 130g 板ジェラティン(植物性) 12g 不二製油 濃久里夢(豆乳クリーム)ホイップ 400g B.柚子表皮 1個 テンサイ糖 30g ミネラルウォーター 50g
1.水と一緒にお米を洗わない状態で20分ゆでる。
2.柚子の表皮半部はすりおろす、半分は内側の白い部分が入らないように千切りにする。(切り分けた表皮は水から沸騰させ、沸騰したらざるにあけ冷たい水を加え再度沸騰させる(2回同じ工程をする)最後に水 50ccとテンサイ糖 30gを混ぜて弱火で温める沸騰したら氷水を当てて冷やす。(柚子マーマレード)6月現在は青柚子を使用
3.お米をザルにあけて豆乳とテンサイ糖、柚子の表皮(すりおろしたもの)を弱火でお米が柔らかくなるまでゆっくり火を入れる(お粥状)※量が少ない場合は湯銭で温める事も可能
4.板ジェラティン(植物性)は氷水でふやかしておく。※お米の品種によって柔らかくなる品種、冷めても硬くならない品種があるのですが湘南タゲリ米(キヌヒカリ)は冷えての硬くならない特性があります。
5.お米豆乳のお粥の中に水を切ったジェラティの4.と2.で作った柚子のマーマレードをシロップと一緒に混ぜ合わせる。混ざったら氷水を当てて冷やす。※少量飾り用でマーマレードの表皮を別によけておく。40℃程度まで冷やす。
6.不二製油 濃久里夢(豆乳クリーム)ホイップを泡立てる。
7.豆乳ホイップの中に 5.のお米のお粥を入れて混ぜ合わせる。
8.型に絞り袋で流し込む(冷凍可能)
 B. Rice Vegan Cookie(お米のビーガンクッキー・グルテンフリー)
米粉 70g オーツ麦 30g テンサイ糖 60g ココナッツファイン 35g お湯(90℃以上)20g 重曹 2.5g メイプルシロップ 10g 豆乳ヨーグルト 20g 太白ごま油 30g ライスパフ 50g
1.米粉、オーツ麦、テンサイ糖、ココナッツファインをボールの中で混ぜ合わせる。
2.メイプルシロップ、豆乳ヨーグルト、太白ごま油を混ぜ合わせる。
3.鍋にお湯を沸かし、計りの上でボールの中に入れた重曹の中に計量をしながらお湯を流し込み、ゴムベラで混ぜ合わせる。
4.1,2,3 をゴムベラで混ぜる。
5.焼き上げる前にライスパフを4の生地に混ぜ込ませる(ライスパフをしっとりさせないようにする。
6.オーブン 180℃15分から20分オーブンシートの上に薄くのばし焼き上げる。
※暖かい薄茶をかけて食べるアフォガードです。クッキーが薄茶で溶けて薄茶あられの様にサクサク感を感じながら食べる事ができます。また夏の間はアフォガードではなく冷やした薄茶糖でスープ間隔で食べることもできます。
 C. 薄茶糖(抹茶アフォガード)
抹茶 5g テンサイ糖 5g お湯 90℃以上 70㏄
1.抹茶(振るう)テンサイ糖を混ぜ容器に先に入れる。
2.お湯は 90℃以上の熱い湯を使います。組み立ての水道水を泡が立つくらい沸騰させる(アフォガードを作るので熱い状態が好ましい。)※外国人のインバウンド利用を想定しているのでお抹茶ではなく薄茶糖を使用します。
3.器中で抹茶とお湯がなじんだら、手早く混ぜていきます。茶碗の底に M の字を描くイメージで上下に茶筅を振り、切るように抹茶を溶かす。※組み立て方 1.お皿にお湯で型から抜いたプリンを中央に盛り付ける 2.クッキーをプリンの側面に添える 3.デコレーションで抹茶やライスパフェをちりばめる。
4.ダイニングテーブルまでお菓子を持参し、お客様の前でお抹茶をお米のプリンに半分量流し込む。"

最もこだわっているポイント

ビーガン、100%植物性素材を使用したお菓子作りをしました。乳の代替えは豆乳製品を使用、砂糖は砂糖きび由来のものは精製時に骨粉を使用するので、テンサイ糖を使用、また味の深みを出すためはちみつ(動物由来)ではなくメイプルシロップを使用しています。クッキーについても小麦・卵・バターは使用しないで太白ごま油等を使用しています。使用している素材については、製菓メーカーに確認をすべて行い、原材料の精製時にも動物性の素材を使用していないか確認をしました。※香料などはアルコールで薄めていてその時に動物性素材を使用しているなど、材料1品、1品の確認からスタートしています。外国人のお客様がビーガンについてより詳しく、ニーズが多いと思いますので、インバウンド需要でレストランやカフェのデザートとして提供できるようなメニュー開発をしました。日本の味で思い浮かべる お抹茶、お米、柑橘の柚子を使用することで、日本での外国人からSNSでも発信してもらえる見栄えの良いお菓子の提供をかんがえました。外国人が食べやすいように薄茶糖にしている。

米の活用・調理ポイント

国の地域産業資源活用で認定を受けている茅ヶ崎のお米(湘南タゲリ米)を使用している。キヌヒカリの特性の冷えても硬くならない性質は冷たいデザートでのお菓子に利用するのに適している。また火入れに関しても最初ごはんを炊くのではなく茹でる工程を入れ、中心部までしっかり火を入れて、そのあと豆乳で炊き込みお粥状状態にする。(古典的フランスのお菓子の原点がこのお米のお粥です。)クッキーで使用する米粉も当社で製粉をしている(白玉でも使用する水引き製法)香りに柚子の和のテイストを加えた。また、小麦の代わりに米粉を使用することでグルテンフリーのデザートに仕上げた。クッキーはライスパフを使用し、薄茶あられの用にクッキーを食べていくときにサクサク感を味わえるようにしている

意識したトレンド

インバウンド再開(日本酒カクテル、和食、おばんざいなど)、代替食品(オーツミルク、大豆ミート、代替卵、アーモンドミルクなど)

湘南タゲリ米は地域産業資源活用認定の自然農法で作られた茅ヶ崎のお米です。茅ヶ崎の誇りを感じながら、お米、抹茶、柚子を融合したビーガンの作品をつくりました。海外からの観光客にも受けいれられるようにこころがけました。この受賞は地域資源を活かし、新しい食文化を発信できたことに誇りを感じます。これからも創造性を大切に、より多くの人に喜んでいただけるように努力していきます。本当にありがとうございました。

選定理由

中沢 美佐子氏

地産地消を意識し、既にいくつか商品化し販売までされているので、実現性の高さがポイントにつながったと思います。インバウンドのニーズを取込んだ日本をイメージできる商品になっていると思います。

武藤 麻実子氏

茅ヶ崎「湘南タゲリ米」の活用および、冷えても硬くならない特性を生かしたメニュー。調理もお米を炊くのではなく茹でる工程を入れるなど、丁寧な工夫が見られました。一見、グリーンカレーライスのような盛り付けに目を奪われ、鮮やかな彩りも含めワンプレートとしての完成度も高い印象です。植物性原料についても細かくチェックする姿勢も好感を持ちました。

山下 治男氏

キヌヒカリの硬化遅速度を理解していることや、甘みが持続する特性を活かし糖質を控えながらのメープルシロップとの併せ技や、抹茶アフォガードで液体をかけてもお米のでんぷんで形状維持しやすい特性を計算したメニューの組み立てが秀逸です。ライスパフも食感が素晴らしく、今後の認知にも繋がる複眼的なお料理で、お米の消費拡大に沿ったスペシャリテデザートであると感激いたしました。

特別審査員賞
特別審査員の松村沙友理さんにもお気に入りのお米メニューを選出いただきました! 特別審査員の松村沙友理さんにもお気に入りのお米メニューを選出いただきました! 炒り米焼プリン 割烹一献 樋口文也
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炒り米焼プリン

メニューの説明

プリンを作る過程の牛乳に炒り米10gを15時間漬けます。その後ザル漉しし、プリン生地を作ります。85℃で蒸します。蒸し時間は器、量によって変わりますが今回は20分です。冷めたら表面にグラニュー糖をまぶしてバーナーで炙ります。最後に炒り米粉末を少しかけます。

最もこだわっているポイント

世の中には色々なプリンがあると思います。今回の炒り米焼プリンは世の中に出回ってないですし、お米感がありとても美味しいです。作り方や工程はとてもシンプルですが、その分お米の良さが伝わりやすくなっています。実際に販売する想定で作っています。工程が複雑だとオペレーション的に良くないのでシンプルにしています。「プリン」にしたのにも理由があって消費者が安心して購入できる商品、日々の日常生活に当たり前として存在しているので、良いと思いました。ただ流通してるプリンの食感だと面白くないので凄く滑らかな食感にして差別化しています。料理屋でも出せるクオリティですし工程も簡単なので良いかなと思いました。

米の活用・調理ポイント

今回お米のアイディアグランプリという事でお米の良さを最大限に伝える、そして実際に商品として成立するか、と考えました。コンビニやスーパーに置いてあってもおかしくない様な商品を考えました。今回は炒った時のお米の香ばしい香りを牛乳に移しプリンにしています。これだけでもかなり、お米感があって美味しいです。お米の香りを付けたいので必ず密封して漬けています。お米の炒り加減は焦げたら美味しくないので狐色を目掛けて丁寧に炒っています。時間をかけて炒る事で米の芯まで香ばしくなるので牛乳に移りやすくなります。最後に炒り米の粉末をかける事でより米感が強く伝わります。

意識したトレンド

コンビニ、スーパーに置いてある商品そして日常生活に当たり前のして存在している商品。

この度は特別審査員賞をいただき誠にありがとうございます。炒り米焼プリンという商品でお米の良さを別の角度で消費者の方々に伝えられたらな、と思い考えました。「炊き立ての白米」や「煮えばな」などのお米の甘みではなく、炒ったお米の香ばしさ、香りにフォーカスしています。よろしくお願いいたします。

松村 沙友理氏

特別審査員

松村 沙友理氏

松村 沙友理氏

1992年8月27日生まれ、大阪府出身。
2011年に乃木坂46のメンバーとしてデビュー。グループの中心メンバーとして活躍し、2021年にグループを卒業。卒業後、『プロミス・シンデレラ』(TBS)、『農家のミカタ』(TX)、『愛しい嘘~優しい闇~』(EX)、『お前によろしく』(YouTube/TELASA)『花嫁未満エスケープ』(TX)、『推しが武道館にいってくれたら死ぬ』(ABC/EX)出演など、女優として活動の幅を広げる一方で、女性ファッション誌『BAILA』のレギュラーモデルを務めるほか、『JA グループお米消費拡大アンバサダー』としての活動や、またタレントとしてバラエティー番組にも多数出演するなど活躍の場を広げている。

選定理由

まだ世の中に出回っていない新しさとお米とプリンという"和と洋""主食とスイーツ"の意外な組み合わせを上手く合わせていてその上、身近に感じれる存在感が素敵だなぁと思いました!
このアイデアメニューでお米への新しい良いイメージを持つ人が増えることも期待できると感じました!

背景
アイディアイラスト 吹き出し 総評コメント 総評コメント

中沢 美佐子氏「料理王国」元発行人

昨年に続き「第2回お米メニューアイデアグランプリ」が開催され、応募総数が昨年をかなり上回り、審査にも時間がかかりましたが、多くの方たちが日本の食文化、米の可能性を意識し興味を持ってくれたこと、とても喜ばしく思います。全体としては、今年のトレンドである「アジア料理」を取り入れたメニューが多かったように思います。また、ごはんメニューではないスイーツの提案も多く、改めて米の可能性が広がってきているなと感じました。今後の商品化にも期待したいと思います。

武藤 麻実子氏月刊「食品 新製品トレンド」編集長

昨年以上に豊かな発想力と洗練されたレシピをもっての応募作品が多く、楽しく審査させていただきました。応募下さった方々もワクワクしながらアイデアを練り直したり、試作なさっていたのではないかと想像してしまいました。白いご飯のおいしさを知っているからこそ、食材としての“お米”の最適な使い方を模索できるのかもしれません。今回は、スイーツ系が多数目に付くところから、主食としての“お米”だけではない捉えた方をしている人が増えている印象も受けました。また素材として前回は「米粉」の活用が多かったのに対し、今回は「ライスペーパー」を採用する方も散見し、身近なコメ加工品を積極的に試してみる姿勢も好ましいと感じました。こうしたメニューがアイデアだけにとどまらず、実際に商品化や家庭内で広がり、米需要拡大につながることを祈ります。

山下 治男氏山下食糧株式会社 代表取締役

お米を使うアイデアにおいて、米だけを調理加工するというより、様々な食材とのペアリングを意識し、多岐にわたる食材を使って一つのお料理として完成させている応募作品が多く、精米や米粉の既成概念から抜け出るフードテック性を感じました。お米のでんぷんを他種のでんぷんの代用と捉えた使用法として、お米ならではのアミロース、アミロペクチンのでんぷん特性に真摯に向き合い練り上げて、試作研磨された部分が感じられる作品も多かったです。この分野の知見の累積が、確実にお米の消費拡大に繋がる布石となるグランプリであったと感じております。