忘年会やクリスマスなど、年末は外食シーンで“贅沢”したくなるイベントが増えるシーズン。
「贅沢しよう」というとき、消費者はどのような外食を求めているのでしょうか?
外食シーンや予算、食べたい食材などにフォーカスし、消費者の“贅沢な外食”の実態を探ります。
どんなときに贅沢な外食をしたいのか、また予算はどのくらいなのか調査。男女で意識の違いはあるのでしょうか?
トップは「旅行先で食事やお酒を楽しむ」の52.3%で、「誕生日・記念日などのお祝い」の52.1%が続きます。2番目の「誕生日・記念日などのお祝い」は、女性ではトップの61.2% ですが、男性では43.1%と男女間で比較的大きな差が見られました。
贅沢な食材を食べたい外食の予算の上限は、男女ともに「7,000~10,000円未満」(男性:23.1%、女性:20.1%)が最も多い結果に。1万円前後の価格設定であれば“贅沢な外食”を求める消費者からは許容されることが見込めます。 ただし、二番目に多い回答は男性は「10,000〜15,000円未満(16.4%)女性は「4,000〜5,000円未満(14.8%)となり、平均予算には男女間で約1,200円の差がうまれました。
全体では「ワイン」が最多の37.5%。女性ではソフトドリンクのコーヒーやお茶各種、ジュースが全体を上回る結果に。男性は日本酒(39.4%)、ビール(34.6%)のアルコールに人気が集中しました。男女の予算の差は、この嗜好が影響していることが考えられます。
贅沢をしたいときのシーンや予算が見えてきたところで気になるのが、どんな料理を求めているか? 食材や特徴から消費者意識を調査しました。
“贅沢な食材”といえば、肉類(47.8%)、魚介類(40.5%)という結果に。
また、特徴は女性が特に顕著に出ており、「限られた地域に行かないと食べられない食材」(46.9%)、「限られた期間しか食べられない食材」 (44.9%)、 「ちょうど旬を迎えている食材」 (44.3%)と、“限定感”のある食材を求めている傾向が見えます。
「ここだけ」「今だけ」などのキーワードを訴求すると、集客に効果的だと考えられます。
それでは、肉類、魚介類の中でどんなものが求められているのでしょうか?
牛肉、鶏肉、豚肉すべて国産の“ブランドもの”が人気。いずれも男女差はほぼなく、肉類は性別問わずアピールしやすい食材であることが判明しました。また、魚介類では、男性はうなぎ(48.6%)がトップ、カニ(43.3%)が続き、エビとマグロが同率3位(41.7%)となりました。女性はエビ(55.8%)を挙げる人が多いほか、フカヒレ(32.1%)も全体より多く、男女で違いが見られる結果となりました。
※検索指数=特定期間に検索100,000回あたり何回検索されたか
キーワード | 7月 | 8月 | 9月 |
---|---|---|---|
神戸牛 | 150.6 | 131.9 | 110.2 |
近江牛 | 19.4 | 33.6 | 25.7 |
飛騨牛 | 17.8 | 16.7 | 21.2 |
仙台牛 | 16.2 | 20.4 | 16.6 |
松坂牛 | 12.0 | 9.9 | 12.0 |
米沢牛 | 5.8 | 5.3 | 4.5 |
但馬牛 | 1.3 | 7.3 | 6.6 |
※検索指数=特定期間に検索100,000回あたり何回検索されたか
キーワード | 7月 | 8月 | 9月 |
---|---|---|---|
うなぎ | 5,921.6 | 2,073.1 | 1,103.9 |
牡蠣 | 614.0 | 608.4 | 536.2 |
ウニ | 424.3 | 364.1 | 225.4 |
カニ | 289.0 | 365.3 | 330.1 |
エビ | 211.1 | 174.4 | 156.0 |
フグ | 159.7 | 150.8 | 242.9 |
アンコウ | 6.4 | 7.3 | 16.7 |
肉類の中でトップにあるブランド和牛の中で消費者の検索指数をみると、全体の数値では「神戸牛」が圧倒的な数値になっています。 その中で上昇傾向にあるのが「近江牛」と「仙台牛」です。消費者の検索推移が上昇してから飲食店の取扱いが増えてくる傾向があるので、今後、外食での取扱いが増えることが考えられます。
魚介類では「うなぎ」が上位に。土曜の丑の日に関連して指数が高くなっていると考えられます。そんな中、9月に入り上昇傾向にあるのが「フグ」と「アンコウ」で、寒くなりはじめると、鍋料理など冬ならではの食材として検索が伸びることがわかります。
贅沢な外食をする際に、男性は「アルコールとともに楽しめる」こと、女性は「限定・希少など、より食材にフォーカスした料理」を求めることがわかりました。これらを組み合わせて、すてきなホリデイシーズンを彩るメニューを開発してみてはいかがでしょうか。